懲戒処分を受けたのは、五島市にある航空自衛隊の福江島分屯基地で西部航空警戒管制団第15警戒隊に所属する20代の3等空曹です。
航空自衛隊によりますと、3等空曹はことし7月、五島市内の飲食店で同僚4人で飲酒していたところこのうち1人の女性隊員に対して肩や背中に腕をまわすセクハラ行為を行ったということです。
8月上旬に女性隊員から相談を受けた同じ部隊の隊員が上司に報告して発覚したということです。
航空自衛隊は、この3等空曹を4日付けで停職5日の懲戒処分にしました。
懲戒処分を受けたのは、第11特科隊の3等陸曹で、28歳の男性自衛官です。
第11旅団司令部によりますと、この男性自衛官は、去年3月から4月中旬までのおよそ1か月間、駐屯地内で当時、部下だった女性自衛官の容姿を、他の同僚らがいる前で何度も批判しました。
不快に感じた女性自衛官が、駐屯地内のハラスメントホットラインに報告し、警務隊などが調査してきました。
警務隊の聴き取りに対し、3等陸曹の28歳の男性自衛官は「場を盛り上げようとした」などと話し、セクハラ発言を認めたということです。
第11旅団司令部は、この男性自衛官を4日付で減給15分の1、1か月の懲戒処分としました。
元自衛官の五ノ井里奈さんのセクハラ事件の裁判がまだ解決していない中、自衛隊の中ではその間にも女性自衛官へのセクハラ事件が立て続けに発生しているようです。
五島市にある航空自衛隊の福江島分屯基地では20代の3等空曹が市内の飲食店で同僚4人と飲酒。その内の女性自衛官1人に対し肩や背中に腕をまわすといったセクハラを行ったとして懲戒処分。
札幌市南区にある真駒内駐屯地の28歳の男性自衛官は部下の女性自衛官に対し容姿を何度も批判するといったセクハラ発言で懲戒処分となっています。
自衛隊では女性自衛官が少なく、理解し助け合える同性がいないため組織内で弱い立場にありこのようなセクハラが常習化していると見られます。特に今年7月に福江島分屯基地で起きたとされているセクハラ発言は注目を集めた五ノ井里奈さんの裁判が開始された今年6月のすぐあとです。
必要以上にこのセクハラ問題に注意すべき時期に容姿を批判するといったセクハラ発言が行われていたとのことで自衛隊内でのセクハラに対する認識の甘さが伺えます。本人は「場を盛り上げようとした」とのことで、その際にはセクハラとの認識がなかったようで五ノ井里奈さんに対するセクハラ問題がニュースなどで大きく取り沙汰されたあとも組織内でのセクハラについての教育や指導が全くもって不十分だったようです。
こういった組織内の人数構成で女性が少数の場合、女性が人数的にも立場的にも弱者となってしまうため、上司や会社は何かあった場合、すぐに被害報告を受け取れる体制を作っておくべきです。未然に防ぐことが重要ですが、セクハラがおきた場合には被害者がさらに心に深い傷を負わないためにも迅速に対応することが女性にとってより安心な職場環境作りに不可欠と言えるでしょう。
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