福岡・宮若市長が職員に対し、「役を務まらんやつは辞めるしかない」と叱責(しっせき)していたことがわかった。
2023年4月、男性職員が随行者兼運転手として外出に同行した際、停車中の公用車内で撮影された映像。
後部座席に座っているのは、福岡・宮若市の塩川秀敏市長(75)。
市長は、この直前に立ち寄った、古くからの知人が経営する店で、市長と店主との会話に職員が加わらず、スマホを見ていたことをとがめてきたという。
塩川市長「初めてじゃ、ここに連れてきて、そんなの」
職員「旧友の方とお会いになるところで、運転手として行ったら…」
塩川市長「運転手やったら自分のスマホ見るんか?」
職員「すみません」
塩川市長「すみませんで済むかっ!」
強い口調で、一方的に責め立てる市長。
また、2023年9月の会議では、別の職員に対し、会議の資料作成方法などについて激高していた。
市長「だからそげんなるったい。仕事なめるなよ、仕事。いま失敗してガンガン言われた方がいい。それが耐えきれないなら辞めろ」
職員「市長、辞めろはだめですよ、発言として。辞めろと言ったらいけんやないですか」
市長「なんで? お前ら、そういう鍛えられ方をしたことないから、そういう言葉が出てくるんだよ」
職員「それが、正しいかどうかって…」
市長「それはわかりませんよ、俺のやり方だから」
複数の職員の前で、時には机をたたきながら、「役が務まらんやつは辞めるしかない」などと叱責。
また、市の職員である夫婦が、同時に育休取得を申し出た際には、担当者に対し、「2人同時に育休を取る必要があるのか」と発言したとされている。
市長のこうした発言について、複数の職員が27日付で、市の公平委員会に職場環境の改善を申し立てた。
福岡・宮若市の塩川秀敏市長の職員に対する叱責に関する報道は度重なる市長らの職員へのパワハラ問題として注目を集めています。
市長が強い口調で責め立て、机をたたきながら「役が務まらんやつは辞めるしかない」と発言する様子が映像で記録されていることが問題視されています。同様に、他の職員に対しても激高している場面が報じられています。
このような市長の発言や態度に対して、複数の職員が市の公平委員会に対して職場環境の改善を求める申し立てを行ったことが伝えられています。市長が育休に関しても問題発言を行ったとされており、これに対する不満や抗議が広がっています。
塩川秀敏市長は2022年3月、福岡県の宮若市長選にて当選。これまでの約1年半、これらのパワハラが複数の職員に対して継続的になされて職員の間でも問題となり、今回の改善要望に至ったのではないかと思われます。
福岡県内の高等学校教諭をしてきた経歴を持つ塩川秀敏市長。昭和世代の気質によるありがちな強い口調での叱咤であるようですが、現代ではそれ自体がパワハラととられてもおかしくありませんし、第一に「辞めるしかない」など誰が聞いても退職を促すような言葉がどのような人間関係であっても許されるものではないことは知らない訳はありません。
実際のところ、職員の業務内容が不十分であったとしたらそれを適切な方法で指導、改善を行うのが上長の務めであり、その指導方法や言葉遣いにも注意が必要です。
塩川秀敏市長には今回を機に、まず厚生労働省の「職場におけるハラスメントの防止のために」を十分理解した上で執務に従事して頂く必要があると考えます。
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