松山市の複数の関係者によりますと、ことし2月、市の人事課に「複数の女性職員が上司の男性からセクハラを受けた」という相談が寄せられたということです。具体的には、上司にあたる産業経済部の60代の男性から性的な内容のLINEを繰り返し送られたり、飲み会で体を触られたりしたという訴えだったということです。NHKが入手した男性が女性に送ったLINEには「公私共に好きだ」とか、「ストーカーになるよ」といったメッセージがつづられていました。相談を受けた人事課は、当時、一部の女性にしか聞き取りを行わず、男性へのヒアリングなど事実確認の詳しい調査を実施していなかったということです。
NHKの取材に対し松山市の人事課は、男性へのヒアリングを実施していないと認めたうえで、「懲戒処分や内部処分はしていないが、上席が男性に指導した」などと説明しています。また、一連の対応については「女性の希望もあり状況を注視していた。対応は適切だった」と説明しています。
60代男性上司は部下である女性職員に対して性的なLINEメッセージを複数回送信したり、飲み会で身体を触るなどのセクハラ行為を繰り返していました。しかも被害女性は複数に及ぶとのことです。
被害女性は当然のごとく人事課に相談しましたが、被害者の一部にしか対応していなかったことや、この60代の加害男性への調査も実施していなかったことが明らかになりました。ただ、これついては被害女性の立場が難しくなることも考慮してか、慎重になっていたのかもしれません。加害男性の態度や行動を注視していくこととなったようです。
しかし、セクハラをする者は周りの人間やその上司から注意指導されたり監視の目がないと、何度でもセクハラ行為に及ぼうとするように見受けられます。セクハラと認められる行為があれば、様子を見るといったことではなく即座に本人確認と被害状況を伝えて速やかに防止策を講じるべきと考えます。
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