秋田県鹿角(かづの)市の関厚(せき あつし)市長が部下にパワハラと受け取られる言動をした疑いがあるとして、全職員を対象に実施された調査の結果がまとまった。「パワハラやパワハラ的な言動を受けたことがあるか」の問いでは、「ある」が25人、「目撃した」が50人に上り、計29・5%がパワハラ的な言動があったと答えた。
調査は全職員273人を対象に匿名で行われた。回答率は94%で21日に公表された。具体的な記述では、「俺の言うことを聞かないやつは懲戒免職にしてやる」、「おまえ、退職金をもらえなくしてやろうか」など、脅しともとれる高圧的な発言もあった。https://www.yomiuri.co.jp/national/20240822-OYT1T50221/
最近のニュースでは兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラやお土産のおねだり疑惑など次々と露見していますが、秋田県鹿角市の市長のパワハラ言動も現在取りざたされています。
全職員に対する調査によりますと全体の約30%で「パワハラを受けたことがある」もしくは「パワハラを目撃した」と回答。その中で具体的には「言う事聞かないやつは懲戒免職」「退職金をもらえなくしてやる」など市長として明らかに職権乱用と思われる言動もあったとされています。
秋田県鹿角市のホームページによると関厚(せき あつし)市長は昭和29年2月14日生の現在70歳。京都大学卒業後、農林水産省へ入省。中部森林管理局長などを経て令和3年7月3日より鹿角市長を務めています。
また、令和5年には関厚市長に対する辞職勧告決議が可決されています。
提案理由
関市長には、市のトップを司る市長としての資質が決定的に欠けていることは明白であり、自らの独断について頑なに非を認めようとしない姿勢から判断するに、関市政の下では鹿角の発展が期待できないものと判断せざるを得ないため。https://www.city.kazuno.lg.jp/soshiki/gikai/gyomu/1/6/10772.html
辞職勧告決議はあくまで議会が辞職を勧めるものであり法的拘束力もないため、本人が辞職する必要はありません。
とは言え、このように辞職勧告までされておきながら全く自らを改めることなく約半年後の全職員への調査にてこのように多くの職員からパワハラ及びパワハラ言動の証言が出てくることは大きな問題です。
おそらくは京都大学卒業、農林水産省でのキャリアなどにより関厚市長自身は「上級国民」として自認しており、部下はそれに対する「下級国民」と認識しているのでしょう。そのため自分に逆らう者や思う通りにいかないことがあると市長をしての権力を振りかざして物事を進めようとするのではないでしょうか。
この点においては兵庫県の斎藤元彦知事も東京大学経済学部卒、総務省入省といった経歴を持ち、関厚市長と同様に部下を自分より下級の人間として扱っているように思えます。
高い学歴やキャリアにより「自分はすべて正しい」と頑なに信じ、周りの意見を聞かないことで起こるパワハラは地方自治体の首長や会社の取締役などで多く見られます。
多少、部下の何人かが進言したところで何も変わらないことでしょう。変化をもたらすには組織全体の職員や従業員から多くの声を集めて改革をもたらすしかないのではないでしょうか。
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