日本の福島地方裁判所は12日、女性の同僚を性的に加害したとして、元自衛隊員の渋谷修太郎被告(31)と関根亮斗被告(29)、木目沢佑輔被告(29)の3人に有罪判決を言い渡した。
元自衛官3人は昨年1月に書類送検されたものの、当初は不起訴処分(嫌疑不十分)となった。しかし、五ノ井さんが審査を申し立てた郡山検察審査会が昨年9月に「不起訴不当」と議決。福島地方検察所は今年3月、一転して3人を強制わいせつ罪で在宅起訴した。
3人の被告は、それぞれ懲役2年執行猶予4年の判決を受けた。検察側は懲役2年を求刑していた。
起訴内容によると、被告らは2021年8月、五丿井さんをベッドに押し付け、両脚を無理やり開き、代わる代わる何度も股間を押し付けた。
BBCの取材に対し五丿井さんは、このとき周りには同僚が十数人いたが、誰も3人を止めなかったと話した。「その人たちの前で、すごい笑いもの扱いにされました」。
五丿井さんはこの出来事を上官に報告したが、目撃証言を得られず、被害の訴えは退けられた。
その後、男性3人は陸上自衛隊の犯罪捜査部門によって、強制わいせつ容疑で書類送検されたが、証拠不十分で不起訴処分になった。五丿井さんはその後、自衛隊を退職した。
五丿井さんに対するセクハラについて内部調査により証拠・証言が出てきたのでしょう。加害者3人は強制わいせつ罪として有罪判決を受けることとなりました。
加害者らは一度はセクハラを認め謝罪していましたが、その後五丿井さんに対するセクハラ行為を「笑いを取るため」と無罪を主張。笑いをとるためですから周りに目撃した人がいたということになります。実際、五ノ井さんは「周りには同僚が十数人いたが、誰も3人を止めなかった」と話しています。
女性が少ない環境で助けてくれる人もなく、上司に相談しても証拠がないと認められなかったため、五ノ井さんは退職。その後ユーチューブで顔と名前を明かしての告発により事態は大きく進展、自衛隊内にも意識変革をもたらしました。実際にこの事件のあと自衛隊内では多くのパワハラセクハラが発覚しその加害者が懲戒処分もしくは厳重注意となっています。
五丿井さんのような方が実際は多く存在していて誰にも知られず苦悩していたかもしれません。五丿井さんもその内の1人となるかもしれませんでしたが、勇気を以て告発した今回の行動は自衛隊内はもちろん社会全体のパワハラセクハラへの意識を変えたのではないでしょうか。
五丿井さんは米誌タイムの「次世代の100人」に、またBBCの「100 Women(100人の女性)」「英BBCインスピレーションと影響力のある女性100人」に選出されています。
コメント