忘年会に参加したがらない若者を気持ちよく参加してもらう方法

上司、管理者がすべきこと

忘年会とは

通常、年末に行われその年1年の苦労や大変だったことを忘れ、皆が集まり飲食をともにすることで鋭気を養い新しい1年を迎えようという意味で行われます。社外の関係者を招くような大きな規模のものはビンゴ大会で賞品を提供したり、タレントを呼んで余興が行われるといった場合もありますが、かなりの大企業でのことが多く一般的な中小企業では難しいと思われます。

近年は経費の問題や参加したがらない若者などの理由、またコロナ禍の影響もあり年々縮小傾向にあるようです。

忘年会に参加する意味

職場の上司や同僚が集まり飲食を通じて対話の場を提供することで、日頃交流のない者同士が親睦を深めたり、一緒に仕事をしている者でも知らなかった意外な一面を見いだせる機会となり得ます。そういった関係性が今後の業務に活かせるようになる場合もあります。

若者が忘年会に参加したがらない理由

東京商工リサーチ調べによりますと、コロナ禍以前は忘年会を行っていたが今は実施しないと答えた会社のうち最も多かった理由は「開催ニーズが高くないため」の53.8%(1,003社中、540社)。次いで、「参加に抵抗感を示す従業員が増えたため」の42.2%(424社)。

忘・新年会「実施予定率」は54.4% 企業の「忘年会離れ」が顕著 | TSRデータインサイト | 東京商工リサーチ
ことし5月に新型コロナウィルス感染症が5類に移行してから、初めての年末年始を迎える。コロナ禍で自粛が広がった忘・新年会だが、今シーズンの実施予定率は54.4%にとどまることがわかった。都道府県別では、最高は沖縄県の78.7%、最低は埼玉県で41.1%だった。

これらの原因として、まずお酒を飲む若者が年々減少経費にあることが主な理由となります。一昔ならタダでお酒が飲める場として進んで参加したものですが、最近ではそのお酒を飲みたくないといった若者が多いですし、お酒を飲める若者でも上司や特に親しくもない同僚と飲みたくないといった人は多くなってきています。

また余興などを上司が部下に求めることがあり、部下である若者には頭を悩ませる問題となるため、忘年会の時期が近づくと憂鬱な気持ちになるといったことも敬遠される理由の一つです。

そもそも職場の人と集まってお酒を飲んだり会話をするといったこと自体が若者にとって無駄な時間と捉えられており、その時間があれば好きなゲームやSNS、Youtubeでも見て自由に過ごしたいと考えています。

若者に気持ちよく忘年会に参加してもらう方法

会社が忘年会に意味があり、職場の皆や特に若者に参加してもらいたいと考えるなら、それに対する努力や工夫が必要です。以下にその提案を挙げます。

無理に従業員同士の親睦を深めさせようとしない

会社や上司としては従業員同士は仲良く会話しながら飲食と楽しんだり交流を深めてもらいたいと考えて忘年会を開催しようとしていると思います。ですが、ほとんどの従業員はそれらに興味はありません。それならば、敢えて主催者側からそういった目的を強いるような招待の仕方をやめてみてはどうでしょうか。よくある社内ポスタ-などで「忘年会で親睦を深めよう」などは参加したがらない若者には逆にプレッシャーにもなります。純粋にお酒や食事を皆で楽しむだけであり、不必要に対話を求めたり忘年会にありがちな交流が不要であることを事前に主催者側から提示しておくことで参加しやすい環境となるかもしれません。

若者に好まれる店選び

忘年会では昔から居酒屋で行われるのが定番でしたが、これからは若者も興味を示すような飲食店を選ぶことも必要です。SNSで注目されているお店やいわゆる映える料理が提供されるようなお店です。若者が行ってみたい飲食店をアンケートで聞いてみても良いでしょう。もし若者や新入社員に幹事を任せているから、そのへんは大丈夫と考えておられる上司の方がいるかもしれませんが、彼らが上司や先輩方に忖度しない訳がありません。本当に若者達が行ってみたい飲食店はどんなところなのかを把握出来るような工夫は必要になります。そういった若者向けの飲食店となると逆に年配の方々にとっては居心地があまり良くないかもしれませんが。

参加費を払ってまで・・・

勤務時間外で行われる忘年会で強制参加や参加費が必要となれば誰も参加したがるはずがありません。自由参加はもちろんのこと、忘年会に参加すれば逆にお手当が支給されるとなれば参加しても良いと考える人は多いのではないでしょうか。会社が主催した忘年会でタダで飲食させた上で手当まで支給するなんて!とこれまで忘年会を経験した方々は感じることでしょう。ですが皆に参加してもらい親睦を深めてもらいたいと考えるなら、そういった経費は決して無駄にはならないと考えられます。今はそういう時代なのです。

余興や幹事は部下の仕事?

上司が部下に余興を求めたり、幹事を任せるといった頭を悩ませる要件を排除すること若者の忘年会に対する悪いイメージを払拭するのに重要なことです。若いからとか新入りだからと場を盛り上がる役回りをさせて良い時代ではありません。彼らに忘年会に参加して欲しければ会社側から忘年会について参加者を楽しませる良い案を提案、提供すべきです。

地方では名のあるものまね芸人やマジシャンなど数万円から10万円との事。場を盛り上げるようなイベントを提供して参加して良かったと思われる忘年会になれば来年も皆が参加したがる価値のある忘年会になるのではないでしょうか。

忘年会に必要な変化

昔から行われている忘年会は上司に無理やりお酒に付き合わされる、若者や特に女性がお酌をさせられる、やりたくもないかくし芸をやらされる、行きたくもない2次会や3次会まで付き合わされるなど若者にとって良いイメージがありません。しかも自分の自由な時間を奪われてまで参加する価値があるような内容ではないと考えられています。

職場の皆に受け入れられるような忘年会にするためには、今まで当然のように行われてきた悪い慣例を取り除いていかなけれなばなりません。皆が楽しく参加出来る忘年会がある会社であれば、それだけでも魅力ある会社として入社を検討する人達にアピール出来る要素となります。若者に参加してもらえるような努力や工夫、出費は会社の評価を高めることにも繋がります。

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