パワハラ・セクハラを受けていると感じたら・・・証拠を残すための3つの方法

悩みの解消法

はじめに

 職場でのパワハラやセクハラは、被害者にとって非常につらい経験です。パワハラやセクハラは一度だけでは終わりません。加害者は継続的にそれを行いあなた達を苦しめ続けます。問題の解決には上司や同僚、または相談窓口などに相談することとなりますが、その際に重要なのがパワハラ・セクハラ時の詳細な状況です。本記事では、パワハラ・セクハラのその証拠を残すための3つの方法についてご紹介します。

パワハラ・セクハラとは

 職場での人間関係において、上司や同僚から受ける不適切な言動や行為を指す「パワーハラスメント(パワハラ)」や性的な言動や行為を指す「セクシャルハラスメント(セクハラ)」は、現代の社会問題として深刻化しています。

パワハラとは

 パワハラとは、職場において上司や同僚から受ける嫌がらせや圧力のことを指します。精神的な攻撃(暴言や嫌味、侮辱、無視など)、身体的な攻撃(暴力や傷害)、個の侵害(プライバシーの侵害など)、人間関係の切り離し(孤立させる行為)、過度の要求(業務負荷やスケジュールなど)、過少の要求(適切な指導や教育を受けられない)など、さまざまな形で現れることがあります。

セクハラとは

 セクハラとは、職場で性的な言動や行為を受けることを指します。具体的には、性的な冗談や言葉、体の触れ方、性的な関心や興味を示すような行為、求められない性的な関係の強要など、一方的な性的なアプローチや嫌がらせが含まれます。

 パワハラやセクハラは、被害者にとって心身の健康や仕事への取り組みに悪影響を及ぼすだけでなく、職場全体の雰囲気や働きやすさにも影響を及ぼす重大な問題です。したがって、パワハラやセクハラが発生した場合には、適切な対処をする必要があります。

職場におけるハラスメントの防止のために(セクシュアルハラスメント/妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント/パワーハラスメント)

証拠を残すための3つの方法

 パワハラやセクハラを受けたと感じた場合、事実を証明するためには適切な証拠を残すことが重要です。以下では、証拠を残すための3つの方法を紹介します。

日記をつけて言動や行動を記録する

 まず、日常の出来事や具体的なパワハラやセクハラ行為を詳細に記録することが重要です。日記には、いつ、どのような行為があったかを出来るだけ具体的に書き留めてください。証拠となるような日時や場所、その場にいた人など関係者の名前なども記載しましょう。

 また、精神的な影響やストレスなど、パワハラやセクハラが与える影響についても記述しましょう。これにより、その行為が職場でのパフォーマンスや心身の健康に与える影響を示すことができます。

 なお、日記は手書きのものが望ましいですが、デジタル形式でも構いません。ただし、削除や改ざんされる可能性があるため、バックアップを取ることを忘れずに行ってください。

写真を撮る

 次に、パワハラやセクハラ行為が起きた状況や証拠となるものを写真に撮ることも有効です。例えば、傷害や暴力があった場合には、その傷や損壊した物などを撮影してください。

 また、口頭でのパワハラやセクハラ行為は証拠を残しにくい場合がありますが、状況や表情を撮影することでそれを補完することができます。ただし、撮影する際にはプライバシーや個人情報に配慮するようにしましょう。


録音を行う

 さらに、パワハラやセクハラ行為を録音することで、声の大きさやその時の状況など具体的な証拠を残すことができます。

 録音する際には、相手に了承を得ることが望ましいですが、取れない場合には自身の証明のために行うこともあります。ただし、秘密録音は倫理的に問題があるため、最後の手段として慎重に検討しましょう。


 以上の3つの方法を組み合わせることで、より確かな証拠を残すことができます。パワハラやセクハラに遭った場合、これらの方法を活用して証拠を集めることは、問題解決や対処に役立つでしょう。

証拠の活用方法

 パワハラ・セクハラを受けた場合、証拠は重要な要素です。証拠を十分に集めることで、自分の主張を裏付けることができます。証拠を活用する方法には、通報・相談と訴訟・裁判の二つがあります。

通報・相談

 まず最初に考えるべきなのは、職場内での問題を親しい同僚や上司、人事部などの内部機関に相談することです。証拠を集めた上で、職場の問題解決に向けた対話の場を求めることが重要です。この際には、証拠の具体的な内容や、被害を訴える適切な言葉遣いを使い、相手に説明することが大切です。自分1人で証拠を手にパワハラセクハラ加害者と一対一で話しをつけようとは思わないで下さい。被害に遭っていいる時点で相手はあなたより優位な立場にあると考えられます。信頼できる第三者に間に入ってもらい話し合うようにします。

 また、労働組合や労働相談所など、外部の専門機関に相談することも一つの方法です。専門機関では、職場ハラスメントの問題に詳しいスタッフが相談者をサポートしてくれます。説明や相談の際には、具体的な証拠や被害内容を伝えることで、適切なアドバイスや解決策をもらうことができます。

訴訟・裁判

 もしも内部での解決が困難な場合や、被害が深刻で訴訟を考える場合には、証拠をもとに訴訟・裁判を進めることができます。訴訟では、裁判所が中立な立場から事実関係を調査し、判断を下します。

 訴訟において証拠が重要となるため、証拠となる写真や録音、日記などをきちんと整理しておくことが必要です。また、訴訟を進めるためには専門の弁護士の協力が必要となるでしょう。弁護士は訴訟手続きのアドバイスや代理人としての立場を担い、あなたの権益を守るために活動してくれます。

 適切な訴訟手続きを行うことで、あなたの主張が法的に認められる可能性が高まります。訴訟・裁判を通じて、公正な評価を受けることができるため、重大な問題を抱えている場合には検討してみる価値があります。

パワハラセクハラの加害者との戦い

証拠を集めて誰かに相談するということは、すでにパワハラセクハラの加害者との戦いが始まっています。もしあなたが被害者であったならその時点で自分が望まなくてもその戦いに巻き込まれるかもしれません。あなたには戦わず逃げるという選択肢もあります。黙って退職の道を選ぶことです。もしかするとその方が気が楽かもしれません。

ですが、その選択肢の場合には次の被害者はあなたの親しかった同僚かもしれませんし、パワハラセクハラの加害者はそれが当然のごとく今後も職場で我が物顔で振る舞い続けるかもしれないのです。

どうするかはあなた次第ですが、あなたが心安らかに過ごせる道が選べることを願っています。

 

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